空調設備 設置するなら種類豊富な吹き出し口にも注目しよう

室内環境を快適にしてくれる空調設備。しかし設置してみるとデザイン性が「ダサい」と思うことありませんか？最近はオフィスビルも内装は大変おしゃれなデザインです。なのに空調設備だけ浮いてしまう…それなら吹き出し口に注目してみましょう。

 

空調設備について

空調設備については大きく分けると下記に分けられます。

・対流式：エアコン
・放射式：ヒーター
・伝導式：床暖房
・換気システム

私達の身近なものでいえば、オフィスビルやホテルに多く設置されている個別空調設備でしょう。部屋ごとで空調を調整できます。この個別空調設備は「冷媒方式」が使われていて、オフィスビルなどに設置する空調設備の大半がエアコンになります。

空調機の種類について
セントラル空調と個別空調に用いられる空調機についてもご紹介しておきます。

・天井埋込カセット形
・ダクト形
・天井吊形
・壁掛形
・床置形

このなかでも今回は、所定の場所に空気を運ぶために空調機やファンの前後に設置されている風道のダクトに必須となる、吹き出し口についてご紹介します。

 

空調設備に必要な吹き出し口

ダクトの出入口にあたる吹き出し口、ここが開口したままだとどうなるでしょうか。外部に設置されているなら雨や風の侵入、虫などの害虫の侵入原因になったり、内部なら人や物が入る危険性も発生してしまいます。強盗団が吹き出し口を開けてダクトを通って侵入するような映画もありますよね。

このような危険を防ぐために吹き出し口には対策を取らなければなりません。

 

吹き出し口に取り付けるもの

 

ガラリ

ブラインド状の羽根板をガラリといいます。ガラリは斜めや垂直に設置することにより視線を遮り、雨の侵入を防ぎます。また、視線を遮って換気をするので室内の換気口にも利用されているタイプです。

 

ウェザーカバー

外壁などに取り付ける矩形ダクトのエルボのような形で、カバー先端に金網が付いた種類です。

 

ベントキャップ

外壁に取り付ける丸形の枠にガラリや金網が付いた種類です。壁に伝う雨が入りにくい水止めのついた形状で、軒下やベランダなどの建築屋根の下のダクト穴に設置するケースが一般的です。

 

フード

ベントキャップに雨風の侵入を防止するためのフードが付いた種類です。形状は丸形や深形があり、ダクト内部ドレンとフードに付く水滴が壁に滴り落ちないように水切皿のついたものもあります。

 

結露対策について

空調設備を設置するとして気がかりになるのは「結露」です。結露は空気の飽和水蒸気量（空気中に含まれる水蒸気の最大量）が、空気が冷やされることで減少してしまい、空気に含まれていた水蒸気が露点温度以下になると凝縮されて水になったものをいいます。どうしても空調設備ではダクトの表面に水滴となって結露が表れてしまいます。

オフィスビルやホテル、病院など、さまざまな施設で空調設備は性能を発揮します。夏の冷房時は吹き出し口から冷たい空気を吹き出してくれます。しかし、高温多湿の室内の空気を冷やしてくれるのですが、制気口表面には結露が起きてしまいます。空調設備では結露対策を講じなければなりません。対策としては、結露防止機能付の制気口を設置するというものです。

空調設備における換気の吹き出し口にはさまざまな形のものがあります。その中でアネモと呼ばれているものが主流になっているのですが、これは丸型や角型の羽根を数枚重ね合わせたラッパのような形状をしているのも特徴です。

このタイプ、実は空気を吹き出す際に室内の空気が吸い込まれている（誘引効果）のです。空調設備としての機能を十二分に発揮してくれます。空調された空気と誘引した室内の空気が混ざるので、一般的な他の形状の吹き出し口に比べると結露しにくいといわれています。

今では、機能性やデザイン性の高い空調設備や吹き出し口の形が提供されています。内装リフォームの際にはこうした空調設備に関心を寄せてみてはいかがでしょう。