空調設備のパスダクトとは?目的や種類についても解説!
空調設備は建物の中で安全で快適に過ごす空間を維持するために重要な設備です。
ライフラインとも言える空調設備は大変重要な役割を果たしており、維持管理を行うためには様々な装置が存在します。
今回は、その装置に関係するパスダクトと呼ばれるものについて、その概要や目的、そして形についてもまとめました。
これを読めばきっと空調設備のパスダクトとはどんなものか分かるでしょう。
空調設備のパスダクトとは
空調設備のパスダクトとは、簡単に言えば空調の経路の1種をいいます。
空気の道のことを指し、特定の装置を指す言葉ではありません。
パスダクトとは、隣の部屋から取り入れた給気のためのダクト経路を指す言葉です。
言葉の由来は、隣の部屋から空気をパス(渡す)ためのダクト経路という意味から来ている言葉で、海外ではPassAirとも呼ばれています。
この空調設備のパスダクトとは、空気の流れを考えることが求められ、風量の違いによる隣の部屋との圧力差をつける必要があります。
こういったことを行うには、換気経路の明確化や隣室に空気を送ることです。
換気経路がはっきりしていないと予期せぬ影響が出ることもあり、安全な空調設備にはなりません。
また、隣室から空気を送ることで、その経路を明確にできるため、パスダクトを利用することがあります。
例えば、空調機が設置できない狭い部屋に対して隣の部屋から空気を送ったり、クリーン室の入り口の狭い部屋などに隣のクリーン室の清浄な空気を送ったりします。
このようなメリットを生かして、様々な場所でパスダクトを設定しているのが特徴です。
さらに部屋の狭さ以外にも音漏れ防止や防火区画で開口ができない場所、といった条件でもパスダクトが設定されることがあります。
特殊な作業をするような部屋でも活用されやすいといえるでしょう。
また、事務室・会議室・応接室などで音(会話)が室外(廊下)に直接漏れるリスクを回避したい場合に、天井回しでパスダクトを設置するといったケースも見られます。
空調設備でパスダクトとはどんな目的でつけるのか
空調設備でパスダクトとはどんな目的でつけるのかというと、先ほど触れたとおり換気経路の明確化や隣室に空調空気を送るというです。
パスダクトを設定することで換気経路が明確になります。
明確にならないと、先ほど触れたとおり予期せぬ影響が出て、トラブルが発生するからです。
例えば、送風機のみで給気を行った場合、室内が徐々に正圧に向かっていきます。
そして最終的に送風機の先と同じ圧力になり、送風できなくなります。
そうなると、室内の換気ができない状態になってしまい、さらに扉も開閉しにくくなります。
こういった給気の機能不全やドア開閉の機能低下を回避するために重要です。
空調空気を隣室に送るといった目的もあります。
例えば、隣室の清浄な空気や暖気、冷気といったものを送る場合です。
手術室の清浄な空気を手術室前の前室に送ったり、住宅の空調で他の部屋の暖気や冷気を隣室に送ったりといったことも行います。
空調設備のパスダクトとはどんな形のものがあるのか
パスダクトは一般的なダクトとは異なった方式のダクトを使用します。
基本的に送風機やファンがパスダクトには使われていないことや通常のダクトよりも径が大きいものを使用しています。
自然に送風できるように、ダクト内の風速が1.5m/s程度になるサイズを選択します。
このようにパスダクトで利用するダクトは、通常のダクトとは違った形状のものを利用しているのが特徴です。
まとめ
パスダクトは、ダクト内に異物などが侵入するのを防ぐとともに、風量調整や風向調整、結露の抑止機能なども期待できます。
これによって建物に様々なメリットをもたらし、通常の給気で起こりうるトラブルも回避します。
そう言ったことから、工場だけでなく病院やオフィス等様々な場所でパスダクトが設定され、設置されているのです。
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